中国の歌謡事情A


 

 初めてその光景を目にした人はドン引きしてしまうかもしれないが、人民解放軍所属の歌手はドレスやタキシード以外に軍服を着て歌うことも多い。彼(彼女)らは軍のイベントによる舞台に立つことがよくあり、少将や中将などの位を持っている。軍服にアップ髪・派手な化粧はミスマッチな気がしないでもないが、芸能人の特権なのだろう。現在の国家主席習近平の奥様は、元々総政治部歌劇団(総政歌劇団)に属している歌手であったが、現在、団長を務めている。この他に、軍隊の芸能世界に、海軍政治部文工団(海政文工団)、空軍政治部文工団(空政文工団)も挙げられる。余談だが中国の俳優や歌手、スポーツ選手、画家、作家などの半数以上は軍人なのである。ちなみに陸軍が緑、海軍が白または紺、空軍が青の制服である。
 
 一方、通俗唱法で歌われる歌曲はロックやポップスであるといえ、主に若者達から支持を得ている。改革開放以降の
80年代から、それまで澄んだソプラノ・テノールの歌手ばかりであった中国歌謡の世界に、地声で歌う歌手が多数出現した。歌詞の内容は恋の歌から愛国の歌まで幅広いが、歌手によって激しい恋の歌ったり、軍歌を歌ったりと様々である。


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